第63章 君も橘結衣のことを心配しているのか

翌朝早く。橘結衣が教室に戻ると、隣の机がぽっかり空いていた。

ぐるりと見回すと、田中未菜は席を山口咲良の隣へ移している。そこは元々男子の席だったはずだが、その男子がどこへ回されたのかは分からない。

結果、橘結衣だけが一人で座る形になった。

「橘結衣、ちょっと来て」

後ろのドアから入ってきた小山英子が、そっと肩を叩く。

結衣は立ち上がり、そのまま後をついていった。

職員室に着くと、小山英子は彼女を見て言った。

「今朝、田中未菜が私のところに来て席替えを希望したの。断れなかったわ。態度がかなり固くてね……どうしてもあなたと隣は嫌だって。ここで私が無理に止めたら、逆に反発して、もっと...

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